ライフの余裕は心の余裕、ライフを保ち心の余裕を【遊戯王Advent Calendar 19日目】

 

こんにちは、カイマンです。

 

 今回は今年で2回目となる刺身さんの企画であるアドベントカレンダーに参加させて頂きました。

 

t.co

既に色々な記事が投稿されていて皆様普段の記事とは一味違う記事や、今回で初めて記事を書く人等、非常に興味深い物となっていますのでこの記事が最初という方は是非初日から終わりまでの記事をご覧になってみて下さい

 

ちなみに昨日担当者であるイノセントさんの記事がこちらになります。

 

note.com

デッキの記事の組み方において理論派ついてはよく語られますがこの記事は感覚派についてピックアップされている面白い記事です

興味がある方は是非見てみてください

 

 

私は去年に引き続き参加して記事を投稿してみたのですが、今回は普段行っているデッキ紹介記事ではなく少し冒険をしてみた遊戯王記事にチャレンジしてみようと思いますので宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

 

1:今回のテーマは?

 

 

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さて、今回私が書きたい内容というのは「ライフポイント」についてです。

 

とはいえ私の普段のデッキレシピ記事を見てる方は解ると思いますがライフ回復がメインエンジンのアロマの記事書いてるのに何を今さら?と思う方もいるでしょうが今回は「アロマ」「回復」は隅に置いておいて(ぇ)「ライフポイント」について私個人が思う事をつらつらと書いていきたいと思います。

※あくまでもこの考えは私個人が思う事ですので「それは違うよ!」「何か変な考えだなあ」と意見を頂いても申し訳ありませんが、特に返答等は出来ませんので悪しからず。

 

 

 

 

2:遊戯王におけるライフの意味とは?

 

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そもそも遊戯王における「ライフポイント」とは何なのか?

 

 プレイヤーの持ち点であり、デュエル開始時にはお互いに8000ポイント所持している。
 相手モンスターから戦闘ダメージを受けたり、カードの効果によって効果ダメージを受けたりすると減少する。
 これが0になったプレイヤーは敗北となる。
 「Life(生命)Point(点数)」という名の通り、プレイヤーの生命を表すと考えて良い。

 ほとんどのデュエルは、ライフポイントが0になる事で決着がついている。
 デュエルとは、いかに自分のライフポイントを0にされる事を防ぎ、相手のライフポイントを0にするかを競う行為と言える。
 逆に言えば、ライフポイントがどれだけ減ろうと、0にならない限りは敗北ではない。
 このため、本ゲームではライフ・アドバンテージカード・アドバンテージよりも軽視される傾向にある。

遊戯王公式wikiより=

 

以上が公式によるルール上でのライフポイントについての説明ですが上記のダメージによる減少の他にも「神の宣告」のようにライフを支払う事による減少や逆に回復による上昇、「ライフ・ストリーム・ドラゴン」のような一部のカードが持つライフを特定の数値にする等のカードによりライフはゲームが終了するまで常に変動をし続けていきます。

 

上での公式の見解や以前の記事でもちょくちょく書いていますが基本的にはライフはDDのように常にライフを支払うテーマや一部の代行者や機皇帝グランエルのようにライフの大小で個人のカードパワーが決まるようなカードでもない限りライフがどんなに減ろうともデュエルに大きな影響を及ぼす事はありません。

 

 

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遊戯王のアニメでも主人公が敵に追い詰められた演出としてよくライフが100以下になるパターンがあります

これはあと少しのダメージを受けたら主人公が負けるという絶望感を演出するためには一番解りやすい手法だからでしょう

 

ですが次のターン、主人公が奮起し奇跡のドローで逆転勝利につながるようにライフがどんなに減ろうとそこからズルズルと敗北に向かっていったり、何かしらの行動が制限されまともなプレイが出来ないという事はない事もピンチの演出として使われている理由でしょう

 

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(逆のパターンとして敵側が圧倒的優位に立つという演出のために相手側のライフが万単位で回復するパターンもありますが結果それで勝利出来たかというと・・・)

 

現実でもアニメのようにライフが尽きなければ負ける事はないのである程度のダメージは特にお互い何のリアクションもなく淡々と処理され、チキンレース神の宣告系のように自分が優位に立つためにライフを払う必要があるカードも0にさえならなければ遠慮なく使われていきます。

 

しかしそれでも勝負の勝敗を決める要因の一つなので軽視していいものなのかと言うとそうではなく基本的にはワイワイやるためのカジュアルやファンデッキは勿論、高速化する大会や環境用のデッキでも例外なく勝負が一度膠着化しお互いに大きな攻めが出来なくなった場合、いかにライフという余裕が保っていられるかが勝敗を大きく左右すると私は考えています。

(特に上の例えのようなライフを支払う系のデッキにグスタフマックスのような強力なバーンダメージが飛んでくるカードを使われたら目も当てられません。)

 

特に遊戯王はカードの一枚一枚が思わぬ活躍をする可能性を秘めていたり死者蘇生のような一枚のカードから強力なモンスターを呼び出す事が出来、単純な例でも相手の場のモンスターを減らそうと攻撃をしたらそのモンスターの守備力が自分のモンスターの攻撃力より高く、その反射ダメージで負けてしまうといったものや守る手段がない状態で攻撃モンスターを出した結果、次の相手ターンに強力なモンスターを出されて負けてしまったというものもあります。

 

後者は仕方ないと割り切れるものですが前者は自分の判断ミスというものもありこれで負けた場合は非常に悔しいと思います

特にお互いに後少しで勝てるという時にはいかに手札や盤面を確保するかが大事ですがそれは相手側も同じ事なのでそうなる前に攻めてきって勝ちたいと思う反面、上記のプレミで負けたらどうしようと臆病にもなります

それこそ相手の盤面がただ裏側で出したモンスター1枚だけだとしてもその情報が不確定な以上、確実な除去方法がない限りうかつに攻める事すら悩み動けなくなることもあります。

 

 

ですがライフに余裕がある状態ならどうでしょう?

 

例え自分の手札と盤面に余裕がなくてもライフに余裕があるならそれこそ大量展開をされない限り1ターンで仕留められることはほぼありません、特にお互いに膠着している時なら猶更です

それこそ昔の記事でも書きましたが下手に動く事を辞めて何もせずにただカードを引いてターンを終了するという選択肢が出てきます

通常の、それも最初の先行後攻の時にそれをしてしまうのは流石に危険ですが終盤の膠着時になりかけた時なら下手に動くより相手の動きを見つつ反撃の手段を確保するという事は耐えられる事を考えたらそこまで無謀な事ではありません。

 

そう考えると自然と自分自身の心にも余裕が生まれ通常なら狭まりやすい視野も広くなりお互いの状況や盤面、次に相手がどうするのか?自分はこの時なにをすればいいのか?といった行動や選択肢が自然と出来るようになります

相手側からしても乏しいライフと手札と盤面でどうやって大量のライフを自分がやられる前に早く削り切れるか?というプレッシャーが発生するのでプレイが極端な攻めに走るか守りを重視するパターンに陥りやすくなりその事からも更に自身の余裕に繋がります。

 

では普段からそうするように心掛けすれば良いのでは?と思う方もいるでしょうし自分はそうしてるという方もいると思われますが、上でも書いたようにそれこそ勝負師でもない限り一度熱くなりすぎたり余裕がなくなるとどんどん思考が単純になっていき試合が終わり一度冷静になって見直すと「ああ、ここでこうしておけば逆転出来た」「何でここでこれを使わなかったんだ」と自分でも驚くほど先ほどの焦っていた自分では見えなかった反省点が見えてきます

(反省点等は兎も角、上のアニメでの例えでも主人公たちはライフがもう1撃で尽きるレベルまで追い込まれた際は後々仲間の助言や声援、もしくは覚醒等で奮起する前は手札や場にカードがあり、まだ戦える状態の時でも絶望し時には勝負事態をあきらめかける時すらあります。初代の遊戯王で例えるならオシリスに追い詰められた人形戦の遊戯やリシド戦でアポピスに追い詰められた凡骨、イシズ戦のウィルスコンボを現世と冥界の逆転で利用された社長などがある意味それですね)

 

 以上の事からライフとはただ単に勝敗の要素の一つというだけでなく文字通り自身の心のライフを一定に保つために必要な事だと私は思っています。

 

フルバーンデッキ? レインボーライフを創造して耐えて下さい(ぁ

 

 

 3:では何故それがライフなの?

 

ある意味一番突っ込まれそうな事なのでこれに関しても説明していきます。

 

確かに余裕を維持するために何かを維持することが良いのなら遊戯王において一番維持しておきたいのは次に動くことに繋がる手札なのでライフを回復、維持するカードより公式の言う通りドローカードやサーチカードを重視した方が良いじゃん?と思うでしょう。

 

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なのでライフである事のメリットを私個人が考えた3つの理由を添えて説明していきたいと思います。 

 

まず1つ目はドローには常に「不確定」という要素が付きまとうという事です

 

遊戯王はカードゲームである以上40枚以上、開始時のドロー後には35枚以上の山札をドローやサーチをして減らしつつ戦っていきます

 基本的にはデュエルを始める前にお互いにデッキをカット&シャッフルして始めるので最初は毎回違う5枚のカードを引いて始めますがこの時点から何を引いて開始するかわからないという「不確定要素」が発生しています。

 

 昨今では豊富なドローカードやサーチカードが増え、どのテーマでも比較的自由にデッキを回しつつ戦えるようになりましたがそれでも事故は常に発生します

これはカジュアルやファンは勿論、環境や大会の高速に動くために特化したデッキですら例外ではありません。

 

 

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例として比較的認知度の高い「HEROデッキ」で話していきましょう

 

遊戯王経験者なら自分が回した事がある、もしくは相手が回したのを見た事があると思われるテーマですが基本的にはこのテーマはHEROをサーチ出来るエアーマン、そのエアーマンや他の融合素材となるカードをサーチできるエマ―ジェーシーコールやヒーローアライブを起点として融合素材を手札に確保しつつ融合召喚を行い攻めていくというテーマです

種族もサポートの多い戦士族ということで全体として見ても動きやすいテーマではありますが必ずしも手札事故が起きないとは限りませんし次のターンで動けるカードをドローすれば引けるという確証すらありません

 酷い時にはドローカードを使っても引けませんし最悪の場合、もうサーチしたいHEROもいないのにエマ―ジェーシーを、モンスターがいる時にアライブを引いてしまい本来ならば強いメインカードが動くことすら出来ない事故カードに変貌する事すらあります

  これに関してはどんなに環境が進化しようと、もしくは強力なドローカードや万能サーチが登場しようと変わる事のない事だと思います。

 

そういう意味では自身が有利な時なら兎も角、不利な時に逆転のために不確定である山札のカードを引いて一喜一憂する行為には余裕という文字は存在しえないと私は考えています。

 

 

2つ目はライフは上記の要素と比べて常に見える情報という事です。 

 

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ライフポイントは手札やフィールド、山札と違い常に公開する情報で相手は勿論、自分のも常に確認することが可能です

その見えるという事が大事で自分ならどう守るか、相手ならどう攻めるかという計算を手札やフィールドの現状を見つつ行う事が出来ます

 

例え手札が盤面が豊富でもライフが少ないなら油断せずに動けますし逆の場合でもどう耐えつつ次につなげるか考えつつ動くことも出来ます

逆に相手側の視点で考える際も殆どの人は自分側のライフが多いなら相手は自分側の盤面を崩しつつ自分の盤面を固める事を優先するでしょうし、ライフが少ないなら多少の無茶をしてでも自分側のライフを0にしようと行動すると思われるのでそこからデッキとカードの情報を見てどう相手の動きを要害・対策をするかを考える事が出来ます。

 

見えない事は不安や恐怖に繋がりますが見える事は恐怖や不安を希望や安心へと変える事が出来ます

(お化け屋敷は見えない所からお化けという恐怖が出てくるのが怖いのであってお化けが常に見える状態、出る場所が解っていて現れても事前にわかっているなら恐怖が消えるのと同じです)

 

 

3つ目は基本的にライフは他のものより維持が楽という事です

 

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今の環境は耐性持ちの魔法・罠は勿論、完全耐性のモンスターすら1枚のカードで除去されてしまう時代です

手札や山札は流石に1ターンキル警戒やゲームの単調化を防ぐために1枚で0にされたり無限ループコンボ化する要因は全て規制されていますがそれでもコンボやそれに特化したデッキによっては0にされる事もあります。

 

勿論ライフポイントも戦闘ダメージ以外にもバーンカードで削られますがそれでも1枚のカードで0になる事はありませんし上記と同じくキャノン・ソルジャーのような無限ループコンボ要因は規制されています。

(というよりそんなカードが登場しようものなら、もうこのゲームは終わりですが・・・)

 

 

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そういう意味では発動自体を封じられたり「シモッチの副作用」のような完全回復メタカードが使われたりさえしなければ自身のライフを維持する事はある意味同じ状況下である手札や山札と比べたら今の環境でもさほど難しい事ではありません。

 

回復カードで8000以上のライフを得る事もそうですが、上のホーリーライフバリアーやゼロ・ガードナーのように受けるダメージそのものを無くすカードでライフポイント自体を守り維持する事が出来るカードもあります

これらのカードは1枚で除去が可能な攻めのカードとは対をなす守りのカードとも言ってもいいでしょう

 

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ダメージ自体は受けてしまいますが、受けたダメージを最終的に帳消しに出来る効果を持つ新テーマのサンアバロンなどのテーマもそうです。

 

当たり前といえば当たり前ですが、直接ライフポイントを守ろうとしなくても戦闘ダメージの発生源ともいえるモンスターを守る事も遠回しですがライフポイントを守る事に繋がります。

 

 

いかがでしょうか?ある意味屁理屈とも言われても仕方ない理由かもしれません

やはりライフより防御札や要害札の方が1キルを防げるし安心だよ!と思う方もいるでしょう

ですが考えてみて下さい

 

 

 

1キルで押し切られてしまうのもライフですが耐えきる事が出来るのもライフなんです!!

 

 

 

 

 

4:余裕を失い勝負を見失った者の末路

※前半は兎も角、後半はアニメの話の関係上長い話になるので時間が無い方は飛ばしても大丈夫です(えぇ・・・) 

 

上記では余裕=ライフについて私なりの考えを述べましたが今度は具体的に余裕を失った時どうなるのか?を私なりの考えを軽く述べた後に遊戯王のアニメのデュエル回を使って説明していきたいと思います。

 

 

余裕を失ったデュエリストが陥ってしまう現象は上でもちょくちょく書いていますが、ほとんどの場合はプレイングミスですね

特に相手にガチガチの盤面を作られた時など本来ならば順番通りに相手の場を崩していけば逆転出来たはずの盤面をつい焦りからか順番を間違えてしまい中途半端な攻めで相手の盤面を崩すどころかより盤石にしてしまい余計に不利になってしまったというのは誰しもが経験した事があると思います。

(この記事を書いてる時に作者はこれをしてしまい絶望したのは密に・・・密に・・・)

 

それ以外にも焦り故に判断力を失い、相手側の策略に見事にはまって負けてしまったというのもあるでしょう。

 

 

流石に例え話だけでは限界があるのでここからはアニメで似たような状況に陥ってしまったデュエリストの話をしていきたいと思います。

 

 

 

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 そう・・・究極のデュエ・・・リアリストことロットンさんの話を・・・!!

 

 

遊戯王アニメファンは勿論、未視聴者もネタ的な意味で知っているであろう有名なキャラクターであるロットンさん

 

 

場所や企画的にこのキャラの説明の必要性はないと思いますが軽く説明を・・・。

(というより私個人が下手な説明をするよりアニメを実際に見た方が早いので見てない人は是非見よう!!(ぁ))

 

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ロットンとは遊戯王アニメシリーズの三作目である遊戯王5D`s」の中盤で放送されたクラッシュタウン編(通称「満足編」)のラスボスを務めた人物である

 

クラッシュタウン編とはクラッシュタウンと呼ばれる街の傍にある鉱山にライディングデュエルに必要な素材が取れる貴重な場所が発見され、一攫千金求めそこに集まった人々がクラッシュタウンを作りその鉱山の利権と街の支配権をめぐり2つの組織が利権をデュエルで争っているという危険な場所に行方不明だった主人公の元仲間がいるという情報を得た主人公がその街に向かい元仲間こと不満足さんと共に街の暗い陰謀を打ち破るという話です。

 

ロットンはその2つの組織の内の一つのボスの弟で最初はデュエルの修行の旅で不在だったが途中から兄の覇権争いに手を貸す形で登場し登場後すぐに相手の組織のボスをバーン攻撃による遊戯王アニメ史上初の先行1ターンキルで仕留めるという衝撃のデビューを飾りました。

(なお前作では0ターンキルを行ったラスボスもいましたが・・・)

 

登場当初こそボスの頼れる右腕的な登場をしましたが、ここまでインパクトのある登場をしたキャラがこの程度で終るわけもなくその後覇権を手に入れた兄をアッサリ裏切りクラッシュタウンを「ロットンタウン」として事実上支配権を手に入れその後は両組織の下っ端たちに鉱山での強制労働を強いるためのデュエルを毎日行わせようとするなど冷酷かつ暴力的で傲慢な面を見せ始めましたが、結局は主人公と満足さんのデュエルで追い込まれ街の住人を人質にとったりそれが封じられたら街の一部を爆破してその隙に仲間を見捨て一人だけ逃げるというリアリストかつ小物な面を見せつつ最後はキチンとデュエルで葬られ御用されるという末路を迎えました。

 

こうして書くと強い小物キャラと思われがちですが、ロットンはこの手のキャラにしては慎重な判断も出来るキャラで上記の1ターンキル後に相手のボスと共に鉱山に送られその後逃げようとする主人公と満足さんを手下に任せず自身で始末するために単独で危険な鉱山内に突入後、主人公を追いかけライディングデュエルを行ったり、自身の1ターンキル用のバーンで仕留めきれなかった時のための対策をしっかり用意していたり、自身の戦術をメタられたら次の試合ではそのメタを封じるカードを使用するなど修行の旅の成果かボスキャラは勿論、全デュエリストの中でも中々のプレイング技術の高さを見せてくれます。

 

ラストの主人公&満足さんのタッグを相手にするさいに通常ならライフ関係のハンデを貰う敵が殆どの中、彼だけ自身の戦術を確実にするために下の画像のように手札を倍の10枚(当時のルールである先行ドローも含めて11枚)にするルールで挑む所からも彼の人なりが見えます。

 

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 さて、肝心のデュエル内容ですがメインのラストターンまでの流れを大まかに説明すると

 

最初のターンでロットンお得意の先行1ターンキルのバーン攻撃で満足さんのライフを見事0にしますがそこで満足さんは自身のライフが0になっても敗北しない効果を持つ「インフィルニティ・ゼロ」をライフが0になった時にSSし敗北を免れます

そんな馬鹿なモンスターがいるか!と驚愕しつつも500ポイントのダメージを3回分当てれば(正確には500ポイントのダメージごとにカウンターが1つのる)ゼロが破壊され満足さんはそのまま敗北することを知ったため再びバーン戦術を行おうとするも満足さんはそれに対して「インフィルニティ・デス・ガンマン」の効果を発動、この効果によりロットンは満足さんにある選択を迫られます。

 

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それは満足さんのデッキトップのカードを引かせるか引かせないかの二択をロットンに決めさせる事です

 

引かせなかった場合は効果は終了し、これ以降のバーンダメージを0にする効果

引かせた場合、デッキトップのカードがモンスターだった場合、このターンにロットンが満足さんに与えたダメージ(この段階で初期ライフが0になる4800)をロットン自身が喰らい、魔法・罠カードだった場合、満足さんが逆にそのダメージを受けるといういわゆるイチかバチかのギャンブル効果です。

 

ロットンはこの効果を使い成功すれば満足さんを今度こそ仕留められると確信するも失敗すれば自分が負けるという事も確信したため悩みますが、結局まだ自分の方が手札的にも盤面的にも有利だったため引かせない選択の方を選びこのターンはダメージも与える事が出来ないのでそのままターンエンド宣言をしました。

 

 満足さんの挑発にも強がって反論をしてみせるも次の満足さんが引いたカードがモンスターではない罠カードだと知り仮に引かせる選択をしていれば自分は勝てていた事を知り屈辱的な表情するロットン

 

その後もロットンは満足さんを仕留めるべく様々なカードを使用しゼロに対しデスカウンターを重ねさせていくも満足さんと主人公の連携により自身も徐々に追い詰められていく

 

焦りと苛立ちを覚えながら自分のターンが回ってくるもその状況に苛立った仲間が人質を取り強制的に敗北させようとする

 

流石にこの行動自体は予想していなかったためか驚くものの絶好の機会とばかりにロットンもそれに同意し満足さんをリアルでライフ0にしようとするもそこに待ってましたと言わんばかりに満足さんと主人公の仲間であるチーム・サティスファクション’(もとい満足同名)が登場し状況を逆転させる

 

そこにセキュリティも登場し流石に部が悪いと判断したロットンは街を爆破しつつ仲間を見捨て逃走を試みるもそうはさせん!と言わんばかりに満足さんがリアルダイレクトアタックで逃走を阻止、もし勝てたら見逃すという条件に対し下記の100%勝てる状況を思い出したため条件を飲み主人公が抜けた二人の決着のラストターンが開始する

 

自身のモンスターを駆使してゼロに最後のデスカウンターを載せようとするも再びデス・ガンマンの効果により阻止される

再度選択を迫られたロットンは事前に満足さんが行った行動によって満足さんのデッキトップがモンスターカードではない事を確信していたため引かせる選択を選び満足さんはカードをドローする

 

自信満々に勝利宣言をしようとするも満足さんが引いたのはあろうことかモンスターカード、そんな馬鹿な!と驚くも満足さんはデス・ガンマンの発動とともに墓地にある自身をデッキトップに戻せる効果を持つ「インフェルニティ・クライマー」を発動しておりそれによりデッキトップからカードをドローする直前に魔法カードからモンスターカードに変わり自身の確定された敗北を確定した勝利へと変えたのです。

 

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そのことを知るも、もう引かせる選択を宣言した以上変える事も出来ず自身の敗北が確定したロットンは声にならない咆哮をあげつつデス・ガンマンの効果を受けライフが0に、最後に満足さんを死神と呪うように言うと倒れその後は仲間とともにセキュリティに逮捕されました。

(このシーンはネタにされがちなクラッシュタウン編でもかなりの名場面だと思うので気になる方は是非アニメ見てください!)

 

上記のように自身の勝利のためなら汚い事を平然とするリアリストではあったものの連行される際に人質をとった仲間はみっともなく喚いていましたがロットンは特に何もせず素直に連行されや事から彼もまだデュエリストとしての一面は持っていたのでしょう・・・。

 

さて、このデュエルの大まかな流れは説明しましたが注目して欲しいのはラストターンです。

 

盤面的に二人の状況を説明するとこんな感じとなります。

(カードはオリカのみ説明)

 

 

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ロットン(ⅬP800)

手札:1(詳細不明)

 フィールド:ロングバレル・オーガ(レベル8 炎属性 悪魔族 ?/3000 二回のモンスター破壊と破壊したモンスターの攻撃力の半分のバーンダメージを与える)

 

 

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満足さん(ⅬP:0)(ただしゼロの効果で敗北は免れている)

手札:0

フィールド:インフィルニティ・デス・ドラゴン、インフェルニティ・ゼロ(レベル1 闇属性 悪魔族 0/0 戦闘耐性持ち、このカードが存在する限りライフ0でも敗北にならないルール効果、ダメージ500ポイントごとにデスカウンターが1つ乗る(現在二つ乗っている)3つ乗った時このカードは破壊される)

墓地:インフェル二ティ・デス・ガンマン(効果は上記の通り)、インフェル二ティ・クライマー(手札が0枚の時に墓地にこのカードがあればデッキトップに戻れる)

デッキトップ:バレット&カートリッジ(魔法カード、デッキトップからカードを4枚墓地に送りその後1枚ドローし、その後このカードをデッキトップに置く、このカードをドローした時このカードは墓地に送られる)

 

この状態からロットンのターンとなりロットンは

①ロングバレル・オーガの効果でデス・ドラゴンを破壊しその攻撃力の半分の1500のダメージを与えデスカウンターを3つ乗せようとする

②墓地に存在するデス・ガンマンにより阻止(この時にクライマーの効果発動も宣言しデッキトップは魔法カードからモンスターカードに変更される)し効果を発動させるかさせないかの選択を迫る

③ロットンは前の満足さんのターンで使用した魔法カード「バレット&カートリッジ」の効果によりデッキトップが魔法カードだと知っていたため、発動させる方を選択

④クライマーの効果でトップが入れ替わりモンスターカードになったのでデス・ガンマンの効果により1500のバーンダメージはそのままロットンに跳ね返りそのままライフが0となりロットンは敗北しました。

 

こうして見るとただロットンが迂闊さで敗北した(少なくてもクライマーの効果発動に対して警戒すべきだった)だけように見えますが冷静に見ると満足さんサイドにとっては本当に紙一重のラストターンだったことが解ります。

(そもそも主人公がこの場にいればロングバレル・オーガの破壊を無効に出来るスターダスト・ドラゴンがいたのでロットンが詰んでいたのは密に・・・密に・・・)

 

というのも極端な話、満足さんはこの手段を取る事でしか勝てない状況だったからです

 

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上の図の通りもし引かせない方を選択されていたらまず間違いなく満足さんの敗北は確定しておりフィールドは切り札のデス・ドラゴンが消え攻守0のゼロのみ、墓地も前後の攻防の流れからまともなカードはデス・ガンマン位しかなかったと思われるのでかなり不味い状況でした

 

一方のロットンは引かせない選択をしていたらまずかったか?と言われるとそうでもなく寧ろ引かせない方が圧倒的に優位でした

上の図の通りロットンのフィールドには強力なロングバレル・オーガがいるのは勿論、ロットンのターン開始時にドローした1枚に加えその後の満足さんが2ターンも何も出来ない(クライマー→バレット)事を考えると実質ロットンは3枚のドローカードで攻めなおす事が可能でした

 

 

更に言うなら満足さん側も自分の使用したカードで自分のデッキトップが魔法カードだと知っているのに自分が負ける状況下でデス・ガンマンを使用した事自体が不自然です

ブラフのために使用したとしてもロットンもその情報は知っていて通用しないので少しでもロットンが冷静に考えればこれが罠だと気づき選択を拒否して満足さんは敗北していたでしょう

 

それも含めてこの負けに繋がったのはロットン側の余裕がラストターンでは完全になくなっていた事と満足さんのそこまでの状況に持っていくまでのやり方が上手かったからでしょう

 

特に前者に関してはロットンはラストターンまでにデュエルでは上記のライフと盤面は勿論の事、立場的にも最早お尋ね者な以上例え勝って見逃してもらってもマトモな生活が不可能な以上相当な焦りもあったでしょう

 

後者に関しても満足さんはロットンの先行1ターンキルを敵の土俵にのった上で見事に防ぎ切り(主人公側はエフェクト・ヴェーラーで防ぐ事は出来るが敵の土俵にはのっていない)なおかつデス・ガンマンの1回目の時も恐らくロットン選択を拒否する事を解っていたためか煽りながら使用しており「選択していたら勝っていた」という結果を見せつける事でロットンのプライドをへし折りました。

(ロットンも自慢のコンボが完全に防がれた上に相手の土俵にのらなかったために勝機を逃したという事実は相当に悔しい思いをしたでしょうし・・・)

 

そんな中にデス・ガンマンで自分が勝てる状況を相手自ら作り出したのを見たらどうでしょう?

1度目の件で自分の不甲斐ない場面を相手に見られ焦りに焦って必ず勝たなくてはいけないロットンにとっては勝って逃げる事が出来る上に生意気な相手の鼻っ柱をへし折れるこの状況はまさに希望の糸にも見えた事でしょう

 

恐らく満足さんもロットンのこれまでのやり方やデュエル内容などを事前に知っていたため相手がラストターンで無謀ともいえる罠に乗ってくることを確信して効果を使用したと考えると伊達に個性揃いの3人を率いてサテライト統一を成し遂げたチーム・サティスファクションのリーダーをやっていたという訳ではないという事でしょうね

 (特に主人公やクロウは兎も角、あのプライドの塊のようなジャックですら彼をリーダーとして認めていた事を考えると満足さんのカリスマの高さは勿論、暴走する前の判断力やコミュニケーション能力は相当な物だったのでしょう)

 

まとめ:皆もクラッシュタウン編を見て満足しようぜ!!(違 

 

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5:まとめ

 いかがでしたでしょうか?

こうして纏めて見ると「何を当たり前の事を?」と思った方もいるでしょう

しかし勝負というのは相手との闘いというのも大前提ですが同時に自分との闘いでもあります。

 

勝負になれば当然「勝ちたい」という欲求が生まれるものです

そうなると当然追い詰められたら熱くなり事を焦りがちになります。そういう意味では心の余裕をどんな時でも忘れないという事は大事で「ライフポイント」は他の要素と比べると維持はそこまで難しくなく保つ事さえ出来れば次の自分のターンに繋がるという希望に繋がるので絶対とは言えないですが心の安定を保つ事が出来ると私は考えています

これも当然といえば当然ですが余裕を保つという事はデュエルを楽しむ事にもつながります。

 

 

上でも書きましたが余裕があれば視野は広くなり自分、相手の一つ一つの行動をじっくり見る事も可能です

自分の動きで相手がどう動くのか?相手の動きによって自分の動きがどう変わるのか?そう考えると自然とワクワクしてこないでしょうか?

そういう時に勝てば楽しいでしょうし負けたとしても事故が起きずそれなりに動けた後なら反省点が見え次に生かせると考えたらそこまで負けて悔しいとは思わないでしょう

極端な話、勝負は勝敗以上に楽しんだもの勝ちなのでそういう意味ではライフポイントとはただデュエルの勝敗の要素の一つではなくそれ以上に大切なものなのだと思います。

 

 

 

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それでは皆さんもルールと余裕を守って楽しいデュエルをしましょう!! 

 

 

 

明日の20日の担当者はルーシーの遊戯王サブカル集会所のルーシーさんです!

 

luclfer2991.hatenablog.com

 

ルーシーさんはこの企画参加と同時に自身の企画も初めているので宜しかったら見てみて下さい

luclfer2991.hatenablog.com

 

それでは次回の記事でまたお会いしましょう!!